最近話題のロックガーデンといえば、ゴツゴツした岩と植物のバランスがワイルドなガーデンのこと。
実は岩や植物の選び方、配置の方法といったコツをふまえるだけで、DIYでもカッコいいロックガーデンに仕上がります。
今回はガーデニング初心者でも簡単に作れるロックガーデンについて詳しく解説。
施工する場所ごとにポイントをご紹介していきますので、自宅の庭づくりの参考にして下さい。
イメージデザインを作る
実際に作業に入る前に、ロックガーデンのイメージデザインを考えましょう。
どの位の広さの場所を使えるかで、使用する石の大きさや数が変わってきます。
一度大きな石を固定すると後で場所を変えることが難しくなりますので、駐車場やアプローチといった用途の決まった場所は避け、なるべく人が通らない場所に作ることをおすすめします。
(1)ロックガーデンを作る場所
ガーデンというと日の光がサンサンと入る日当たりのよい場所がイメージされますが、決してそのような場所ばかりが適している訳ではありません。
特に高山植物やハーブ類は高温多湿の場所が苦手です。
半日陰や日陰といった場所でも、そこに適している植物を植えていけば問題ありません。
また、庭のほんの一画でもスペースがあればロックガーデンに変えられます。
石で高さを作りそこに植物を植えていけば、思いのほか立体感のある庭になるでしょう。
(2)石の配置
ロックガーデンを作る時は、配置やバランスを考えながら石を選ぶと良いでしょう。
草丈のある植物を間に植える際は、石が見えなくならないように十分間隔を開けるか、手前に石を配置してください。
また背後に家の壁や門柱などがある場合には、後ろに向かって高くなるように石や植物を植えると奥行きが出ます。
実際に庭に配置する際には、石の大きさに合わせて20~30㎝ほどくぼみを作り、そこに石を入れていきます。
石の2/3ほどが土に隠れるように埋めればOK。
石の周りにレンガなどを敷くと石が固定しやすくなります。
(3)様々なサイズの石をチョイス
ロックガーデンを作る場合はあえて石の大きさを揃えずに、様々なサイズの石を使う方がワイルドさを演出できます。
ホームセンターや園芸店で購入するもよし、道端や川で拾ってきた石でもOKです。
石を選ぶ際には表面がゴツゴツしていて形が不揃いなものを選ぶと良いでしょう。
ここではロックガーデンにおすすめの石の種類と特徴をご紹介していきます。
おすすめの石①:溶岩石
火山の噴火で流れ出た溶岩が固まった溶岩石は、多孔質で水はけが良いのがメリットです。
また通気性や保水性にも優れているので、植物を育てるのにはピッタリ。
ゴツゴツした味のあるフォルムはロックガーデンに特におすすめです。
ネット通販でも簡単に購入可能で、比較的価格が安いのでDIYで取り入れてみては?
おすすめの石②:石英岩
長い年月をかけて水域の近くで形成された石英岩は、美しい断層が特徴です。
成分中に石英を含んでいる石として、「クオーツサイト」という名前でも呼ばれています。
石英岩は硬くて丈夫なだけでなく、バリエーション豊富な色合いを楽しめます。
家の外壁や門扉の色などと合わせて、様々な色の石英岩から選んでみてください。
おすすめの石③:変成岩
変成岩は、岩石が熱や圧力などの影響で変形したものを指します。
観賞用の庭石として人気で、緑泥片岩や結晶片岩などの種類があります。
石英岩と同様、様々な色合いが楽しめるのでロックガーデンにもピッタリの石です。
(4)インパクトあるロックガーデン
ロックガーデンでは、ゴツゴツした石に開いた穴を植木鉢代わりにして植物を植えこんでいきます。
これがワイルドな雰囲気を醸し出して、インパクトのあるガーデンに仕上げてくれます。
小さい石の場合は、いくつかの石を組み合わせて間にポケットを作り植物を植えこんでいきます。
植物のサイズに合わせて隙間の大きさを簡単に変えられますし、植物が固定されやすくなります。
その際にはきれいな隙間を作る必要はありません。
土が流れ出ない程度の穴でOKです。
ロックガーデン用の土作り
植物を入れる穴を作ったら、今度は土づくりです。
ロックガーデンで植物を植える際には、水はけを良くすることが重要になります。
鉢底石の要領で、土を入れる前にゴロ石を最初に入れると排水性が良くなります。
どんな土がいいの?
土は培養土を基本にして、軽石や川砂、桐生砂や赤玉土などを混ぜ合わせます。
ロックガーデンには多肉植物や高山植物、山野草などがよく用いられます。
これらは水はけのよい乾燥気味の土壌を好みますので、育ちやすい土づくりが大切。
逆に湿地性の植物を植える際には、腐葉土やピートモスを加えると土の保水性がアップします。
土づくりをする場合は、植える植物に適した環境に近づけることがポイントになります。
ロックガーデンの植物の配置
植物をどこに植えていくかという配置を決める基準は、日の当たり具合と植える高さです。
一日中ずっと日が当たる場所には太陽が好きな植物を、日陰の場所には日が当たらなくても育つ植物を植えましょう。
また高い場所には乾燥が好きな植物を、地面近くの低い場所には湿気が好きな植物を植えると良いでしょう。
最後に全体のバランスを考えながら、仮置きしつつ植えていくと失敗が少なくなります。
どんな植物が合う?
ロックガーデンにはワイルドな印象がある植物が良く似合います。
例えば葉に水分を蓄える多肉植物の中では、グランドカバーとしても使われるセダムや砂漠の雰囲気たっぷりのサボテン、アガベなどが人気です。
他にも園芸品種の高山植物やハーブ類、山野草やシダ類などもおすすめです。
イングリッシュガーデンのような花がメインの植物というよりは、自然の岩肌の隙間から覗くように野性味のある花を植えると良いでしょう。
植物の配置
植物の配置はその特性を考えて日陰や日向を選ぶと失敗が少なくなります。
多肉植物やハーブ、小型の針葉樹はなるべく高い場所に、山野草やセダムのようなほふく性の植物は低い場所に植えてください。
園芸種の草花や球根で増える植物はその中間の高さに植えると良いでしょう。
ロックガーデンを作るコツ・準備するもの
ロックガーデンを上手に作るにはいくつかのコツがあります。
これからご紹介することを踏まえれば、きっとあなたの庭づくりは成功するでしょう。
- 植えこむ植物は草丈が最大でも1m以下のもの
- 植えこむ際は土が岩の隙間に入り込むように割りばしなどでつついて固める
- 真夏や真冬といった植物にとって過酷な時期を避けて作業
- 植物の特性を知り日向・日陰や乾燥・湿潤に適した植物を選ぶ
- 水はけを考えて使用する培養土には軽石や赤玉土を混ぜる
次にロックガーデンを作るのに必要な材料や道具をご紹介します。
最低でもこのようなものを準備してからDIYを始めてください。
【必要な材料や道具】
- 石材
- 砂利
- 川砂
- 培養土
- 軽石
- 桐生砂
- 赤玉土
- 好みの植物
- シャベル
- スコップ
- 軍手
- ジョウロ
- 花切りハサミ
- 土入れ
ロックガーデンの施工場所
ロックガーデンはさまざまな場所に作ることができます。
こちらではシチュエーション別にロックガーデンを作るポイントを解説していきます。
狭い庭
元々の狭い庭や庭のちょっとしたスペースにもロックガーデンは合います。
花壇を作るほどでも…という場所でさえ石を置き、植物を配置するとロックガーデンに早変わり。
大きな石で高さを付けると立体感や奥行きが出て、狭い庭でも広く見える効果があります。
Dry Garden(ドライガーデン)をポイント使い
DIYで作ったガーデンの一角をロックガーデンにするというアイデアもおすすめです。
花壇にするより花や植物の手入れに手間がかからず、雰囲気のある庭にリフォームできます。
一年中植物を楽しむには、冬に枯れてしまう一年草よりも多年草や常緑の植物を植えるのがポイント。
繁殖力旺盛で冬の寒さにも耐えられる、グランドカバープランツなどもおすすめです。
玄関前の花壇
玄関前の花壇スペースには、段々に石を積んで高さを出したロックガーデンはいかが?
石を間仕切り代わりにすることで種類の違う花も入れやすくなります。
また花壇と通路を区切るのにも石が使えるので、花壇全体にナチュラルな統一感を出せます。
門柱周り
門柱周りといったわずかなスペースにも、ロックガーデンを作れます。
門柱を囲むように石を配置し、スタイリッシュな植物や飾り砂利で装飾してみましょう。
まるでリゾートホテルのエントランスのような仕上がりになりますよ。
和風庭園にあるような植物にすれば、枯山水のような庭も再現できます。
シンボルツリー周りに
庭にシンボルになるような樹木があるなら、その周りを囲むようにロックガーデンを作ってみましょう。
円や三角を描くように石を配置し、内側には高さを付けて石を積み上げ、あまり背の大きくならない植物を植えこんで下さい。
円の外側には花の咲く植物や宿根草などがおすすめ。
円の内と外で高さを変えることで、より立体感のあるロックガーデンに仕上がります。
まとめ
ロックガーデンは石が主役のガーデンです。
自然のワイルドさが魅力となっているので、様々な種類の植物が植えられます。
また狭い場所や門柱周りといった限られたスペースにも作れるのが嬉しいですね。
DIYでロックガーデンを作り、あなたの庭をよりおしゃれに演出しましょう!
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